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米国精神医学会診断基準(DSM-5)では統合失調症スペクトラム障害および他の精神病性障害群の章の中に統合失調症が記載されています(DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル、医学書院より抜粋)。
(1)妄想
(2)幻覚
(3)まとまりのない発語 (例:頻繁な脱線または滅裂)
(4)ひどくまとまらない、または緊張病性の行動
(5)陰性症状(すなわち感情の平板化、意欲欠如)
これら5つの症状のうち、2つかそれ以上が存在し、かつ、それが6カ月を超えて続く場合が診断されます。
そして統合失調症には障害の始まり以降に社会的、職業的な機能の低下(学生ならば期待される対人的、学業的水準に達しない例えば理解しにくい理由で不登校になる、成績が急に下がるなど)が起こります。
補足しますが、(5)陰性症状は統合失調症の主症状と言っても過言ではありません。これには以下の様なものがあります。
感情表出の減少:顔の表情がなくなる、視線を合わせることがない、発語の低下、感情表出時の身振り手振りといったジェスチャーが減少
意欲欠如:自発的な目的に沿った行動が減少
快感消失;過去に体験した喜びを想起する能力の低下
20年以上前から「統合失調症(当時は別の名前でした)の軽症化」と言う言葉がありました。頭記の診断基準(1)-(4)は比較的診断しやすそうに思えますが、これらの症状が目立たないタイプが多くなったのです。その為なのか?(5)陰性症状をうつ病の症状と誤診されて「うつ病と診断されたが治らない」とたくさんの患者さんが転院してきました。ほとんどの方が抗うつ剤の多剤、大量投与をされていました。抗うつ剤ではこの疾患には効かないので次々と薬が増やされたのだろうと推測されます。
この疾患の長年にわたる研究では‘治療は早ければ早いほど、将来の予後が良い’とされています。
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